神奈川新聞に連載中の「段葛再生~歴史の舞台を歩く~」の著者・浅田勁さんをお迎えした「会員限定特別講演『鶴岡八幡宮・段葛を語る』」が1月22日(金)、かまくら駅前蔵書室で開かれました。
<平日の昼間、集客は…>
平日の13時半スタートということで集客が難しいとは思っていました。実際、前日までのお申し込みは4名だったのです。
「それはそれでいいじゃないですか。和気あいあいとよりましょう」
浅田さんはそうおっしゃってくださいました。
ところが、蓋を開けると当日参加の方が続々いらっしゃり、なんと倍以上の10名に。
中には「今日会員になります」と横浜からお越しの方まで!ありがとうございます。尚、参加者のお住まいは、市内・市外が半々でした。
<講演スタート>
前半は浅田さんの講演です。
現在の段葛の工事に関する情報からはじまり、起源、歴史、関わる人々、そしてそのストーリーまでお話くださいました。登場人物の名前から人物像や背景などすらすらと出てくるところはさすがです。
登場する場所が、例えば「キャラウェイの前の路地」「湘南信用金庫の角」など、現在のスポットに置き換えてイメージできるのでとてもわかりやすく、聞き手はぐいぐい引き込まれていきます。
また、「真偽のほどはわからない」「そういういう説もある」と断りをいれるものの、語られるエピソードが面白く、参加者のみなさんはうなずいたり、笑ったり。
「いくら調べても記述が無くわからない」ことが多く、「だからこそ鎌倉の歴史はおもしろい」とも。
連載中の「段葛再生」の今後についても概要をお話しいただき、来週からがますます楽しみになってきました。
<ティータイム>
ここでコーヒーとお茶で一息。
今日のお茶菓子は、若宮大路に面した「松風堂」さんの「女夫饅頭(めおとまんじゅう)」です。もちろん「女夫」は、頼朝と政子のこと…かと思ったら、包装紙には「義経・静」とありました。
義経は腰越から旧鎌倉エリアに入れなかったとばかり思い込んでいましたが、実は入っていたということも今回初めて浅田さんのお話で知りました。
また、若宮大路は、頼朝が妻・政子の安産を祈願して造営されたと「吾妻鏡」にも書かれているそうですが、実は鶴岡八幡宮の立派な建物に見合う参道を造ることは当初から綿密に練られていた計画だったそうですよ。これも今回初めて知りました。
<後半はクロストーク>
後半はテーブルを囲んで、参加者のみなさんからの質問に浅田さんが答えるスタイルです。ここでも、よく聞く通説が実は…というような話まで飛び出すなど、あっという間に時間が過ぎていきました。
15時までの予定が1時間もオーバーしてお開きとなりました。
かまくら駅前蔵書室にとっては初めての「鎌倉」×「歴史」という王道のイベントでしたが、参加者の数や反応を見ても、たいへん価値のある時間を共有できたという印象です。今後もシリーズ化する予定ですのでお楽しみに!
また、普段は同じ蔵書室を利用している会員さんが講師・会員さんが聴講者という関係もすてきでした。
「私が先生をやります」「あの会員さんの話を聞いてみたい」などのリクエストもあればぜひ!
平日にもかかわらずたくさんお運びいただきありがとうございました。
また、浅田さんも執筆中のお忙しい中、ありがとうございました。
この日の朝で連載は3回目。3月まで10回シリーズです。
工事中の段葛の渡り初めが行われるのが、その3月末。
参加者のみなさんだけはこれまでとは違った思いで、新装なった段葛を歩くことになったのです。
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加藤雅喜 (土曜日, 23 4月 2016 19:49)
①湯河原町に住む 加藤と申します。希望者を誘って鎌倉あちこち案内することをやって来ました。一昨年春の静の舞も舞殿の真下で拝見しました。②浅田先生には、鎌倉武士のことで講演をお願いしたりお世話になっております。神奈川新聞連載を楽しく読ませていただいていました。③機会があれば、このHPにより御会にも参加したいと考えております。④ 鎌倉八幡宮の舞殿で、湯河原の「土肥会」(頼朝旗挙げに助勢した土肥実平の顕彰の会)の「焼亡の舞」保存会で、一時中断しましたが、秋の例祭で、「焼亡の舞」を奉納させていただいております。